介護のBLOG

介護に関するお役立ち情報を定期的に配信しています。

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 老人ホーム
  4. グループホームとは認知症高齢者が過ごしやすい施設!特徴・入所条件をご紹介

グループホームとは認知症高齢者が過ごしやすい施設!特徴・入所条件をご紹介

さまざまな高齢者向け施設がある中で、グループホームを検討したことはありますか?もし認知症を患っているなら、利用者様はグループホームの方が毎日を快適に過ごせる可能性があります。

グループホームがどのような施設かを知ると、より利用者様に向いている施設を選ぶことができますよ。

本記事では、グループホームの特徴・入所条件のほか、施設を選ぶ際のポイント、入所までの流れを網羅しました。ぜひ利用施設を選ぶ際の参考にしてください。

グループホームとは

グループホームとは、厚生労働省によると「知的障害者や精神障害者、認知症高齢者などが専門スタッフの支援のもと集団で暮らす家」と定義されています。以下のような特徴を備えることで、認知症高齢者が過ごしやすい環境を整えているのです。

特徴1:少人数制の介護施設

グループホームは5~9人のユニットで構成され、1つのグループホームにつき原則2ユニットまでとされています。最大18人で生活することにより生活環境の変化が少なく、つまづきにくいことから、穏やかに過ごすことが可能です。

認知症高齢者は新しい人と出会ったり、物事を記憶したりすることが苦手という性質があるため、生活環境の変化が少ない方が良いとされています。少人数制をとることにより、症状の悪化やトラブルを防ぐ効果が期待できるのです。

特徴2:手厚い認知症ケア

グループホームの特徴として、認知症ケアが手厚いことがあげられます。認知症に慣れたスタッフが対応するため、利用者様も施設内でのレクリエーションやリハビリを安心して楽しむことが可能です。

なかにはケアの一環として地域交流を取り入れている施設も。地域交流は無理のない範囲で入所者様に良い刺激を与えることができ、地域住民が認知症についての理解を深める機会になります。在宅介護中の認知症高齢者が相談を受けるきっかけにもなり得るため、利用者様・地域住民双方にとって有益なイベントです。

特徴3:看取り対応が充実

グループホームには、看取り対応が充実した施設もあります。グループホームでは、基本的に医師・看護師の配置は義務付けられていません。医療を提供する場ではないため、かつては看取りサービスが提供されていませんでした。

しかし高齢化により看取りサービスの需要が高まったこと、2009年の介護保険法改正により「看取り加算」が追加されたことなどにより、看取りに対応する施設は増加傾向にあります。

特徴4:原則医療ケアは行わない

グループホームは原則医療ケアを行いません。医師・看護師の配置義務がないためです。しかし「看取り加算」同様、「医療連携体制加算」の仕組みが構築されたことにより、医療ケアを受けられるグループホームも存在します。

一般的な服薬管理やバイタルチェック、通院介助などのサービスは提供してくれますが、それ以上の積極的な医療行為が必要な利用者様は事前に必ず確認をしましょう。

特徴5:介助や代行サービスも

グループホームは食事介助や入浴介助、買い物代行などのサービスも提供します。グループホームの入居者様は、比較的身体状況が良好な認知症の方が多いため、あくまでもサポートという位置づけです。

認知症予防に効果的とされる、園芸や手芸などの手先を動かす作業も生活に取り入れられます。これらのケースでも自分たちがメインで行い、スタッフは補助するという方向性に変わりはありません。

グループホームの入所条件

グループホームにはほか高齢者向け施設と同様、入所条件があります。以下の点はほか施設と異なることがあるため、注意を払いましょう。

規定の年齢・要介護度のほか医師の認知症診断が必要

グループホームに入所するためには、規定の年齢・要介護度のほか医師の認知症診断が必要です。グループホームは、認知症の高齢者に特化した施設で、他の入所者様も認知症であることが条件になっています。

年齢は65歳以上、要介護度は1~5、または要支援2の認定を受けている必要があります。しかし40歳~64歳でも特定疾病が原因で要介護認定を受けている人は、入所が認められるというケースも。

原則施設と同じ市町村に住民票が必要

グループホームに入所するためには、原則施設と同じ市町村に住民票が必要です。グループホームは「地域密着型サービス」であるため、住み慣れた土地で生活を継続することを目的としているためです。

しかし別の市町村に住む方でも、住民票を移して入所できるケース、協議によって特例が認められるケースなどがあります。書類や申請の手間がかかるため、まずはお住まいの地域内でグループホームを探してみましょう。

生活保護でも入所可能

グループホームは生活保護を受けていても入所が可能です。年齢を満たし、要介護認定を受けていて、認知症の診断があるという条件を満たせば、ほか利用者様と同様に入所することができます。

しかし生活保護を受けている方がグループホームを探す場合には、希望する施設が生活保護法の指定を受けているか、生活保護受給者向けの居室が空いているかを事前に確認しましょう。施設と同じ地域に住民票があるかの確認も忘れずに。

グループホームが向いている方

以下に当てはまる方は、グループホームの入所を検討してみましょう。利用者様の身体状況や性格、考え方も反映されるため、しっかり利用者様本人の意見を聞くことが大切です。

認知症の診断を受けている方

認知症の診断を受けている方はグループホームが向いています。グループホームは認知症ケアの経験が豊富なスタッフが集まるため、的確な対応をしてくれるからです。スタッフはもちろん、利用者様みんなで自立を目指した生活を送ることを目標としています。

生活に慣れるまでは、認知症である利用者様は問題行動を起こしたり、感情的になったりする場面もあるでしょう。このような認知症ならではの場面に出くわした時でも臨機応変に対応してくれる、それがグループホームのスタッフです。

落ち着いた雰囲気を求める方

グループホームは、落ち着いた雰囲気を求める方におすすめです。大規模施設では利用者様が多いため、慌ただしい雰囲気になることも。グループホームは少人数のユニットケアを実現しているため、スタッフは利用者様一人ひとりと向き合うことができます。

その一方で少人数であるがゆえ、トラブルが悪化した際には修復に時間がかかることも。慣れた顔ぶれでレクリエーションやサービスを楽しむことができ、認知症の進行防止が期待できますが、デメリットもしっかり抑えておきましょう。

慣れ親しんだ地域でサービスを受けたい方

グループホームは、慣れ親しんだ地域でサービスを受けたい方におすすめです。そもそもグループホームは「地域密着型サービス」のため、住み慣れた地域で生活を維持することを目的としています。

「施設と同じ市区町村に住民票がある」という入所条件も、地域密着型サービスを後押しするためのもので、利用者様に大きな環境の変化を与えることなく、サービスを受けることが可能です。

グループホームを選ぶポイント

グループホームを選ぶ際には、以下のポイントをチェックしましょう。入所後の様子を具体的にイメージできるようになるため、必要な資金や心構えを把握できるようになります。

ポイント1:経済的に無理がないか

グループホームを検討する場合には、経済的に無理がないかをチェックしましょう。グループホームは、有料老人ホームより低価格で利用できることが一般的です。初期費用と月額利用料から構成され、退去時には一部初期費用が返金されることもあります。

月額費用は、日常生活費や介護サービス費などで構成され、食費やおむつ代、光熱費など利用者様によって異なります。地域や介護度、施設のユニット数によっても変動があるめ、事前に確認をしましょう。

ポイント2:利用者様に十分な医療体制か

持病がある方がグループホームを選ぶ際には、十分な医療体制を備えているかもチェックしましょう。健康状態に不安がある場合には、看護師を配置していたり医療施設と連携があったりする施設を選ぶ事をおすすめします。

グループホームには医師・看護師の配置義務がないからこそ、スタッフの人数も確認しましょう。入居者様に見合った人数のスタッフがいれば、万が一医療行為が必要になった場合でも、連絡や移送がスムーズにできます。

ポイント3:見学や運営推進会議に参加して施設の様子を確認する

入所を検討するグループホームの見学や運営推進会議に参加して、施設の様子を確認するのも良い方法です。グループホームを含む地域密着型サービスは、運営推進会議の設置が義務になっているため、施設が提供するサービスや方針などを直接聞くことができます。

実際の入居者様の様子や管理者がこだわっているポイント。これらは、利用者様に向いている施設かを判断する材料になります。見学の際にはスタッフの様子を伺うことも忘れずに。利用者様の要望に応えられているか、明確な受け答えができているかをチェックしましょう。

グループホームの申し込み~入所までの流れ

グループホームに入所するまでは、以下のような流れをたどります。

  1. 見学・面談:入所希望する施設に直接行う。
  2. 入所の申し込み・書類手続き:住民票や認知症の診断書など
  3. 入所可否の決定:申し込み内容や要介護度などの変更があった場合には速やかに連絡を。
  4. 入所契約
  5. 引っ越し、入所完了

入所を希望する場合には、施設に直接問い合わせるか担当のケアマネージャーに相談しましょう。なお、書類がすべて揃うまで時間を要するため、早めに動くことをおすすめします。

グループホームなら認知症高齢者がより輝く

グループホームは、医師の認知症診断が必要であること、定員が少ないことなどから入所待ちになることがあります。しかし認知症に特化した施設であることから、認知症の進行を予防するレクリエーションやイベントが開催され、認知症高齢者にとって過ごしやすい環境です。

医療ケアは一般的に行いませんが、地域密着型サービスのため、認知症高齢者は住み慣れた土地で安心して暮らすことができます。認知症高齢者がより快適に過ごせるグループホームを、一度検討してみてはいかがでしょう。

関連記事

新着記事

記事カテゴリ